健診に加えて受診勧奨制度を導入している企業はどれくらいあるか

現在、経済産業省は企業に対して健康経営を推進しています。これは簡単に言えば、従業員等に対して企業が健康投資を行うことです。これによって、結果的に生産性が向上するなどの全体的な業績向上をもたらすことが期待されています。具体的な健康投資としては、例えば健診の受診率を向上させるための取り組みを行ったり、また健康セミナーを開催するといったことがあります。健診を自社で行う企業は多いですが、実施をするだけで放置という所が少なくありません。厚生労働省では、健診の結果如何に関わらず受診勧奨を励行するようにとしています。これは、特定健診などの受診率の向上や、医療機関に受診することへ繋げる目的があります。これによって隠れた病気が見つかった場合、悪化する前に治療を行うことができる可能性が増えるのです。

大企業における受診勧奨の取り組み率

平成29年度の経済産業省の調査によると、健康経営を社内に発信している企業は全体の84%であるという結果がでています。またその中でも受診勧奨に取り組んでいる企業は95%にも及びます。また、特に健診の結果によって医療機関へ受診する必要があると判断された場合、その者に対して何かしらの対応を行っていると回答した企業も、同じく95%に及んでいます。このように、健康経営を意識して行っている企業は、健診の結果の良し悪しに関わらず受診勧奨を行っているところがほとんどなのです。具体的な取り組み方としては、啓発パンフレットの配布やメール等で従業員に受診勧奨を行う、また費用の補助を行うなどがあります。このように大企業の中では従業員の健康を考えることは経営において大切な要素だととらえているのです。

中小企業における受診勧奨の取り組み率

一方で、別の経済産業省の調査に中小企業への認知度調査というものがあります。これによれば、現在健康経営に取り組んでいるという企業はおよそ2割という結果が出ています。受診勧奨は健康経営の一環として行われているものです。さらに、健康経営を行っている場合でも受診勧奨をしていない企業もあります。つまり受診勧奨をしている中小企業は20%の満たないということになります。そもそも健康経営という考え方が日本で広まったのは2009年と最近のことです。国が推進している健康経営ですが、日本の企業全体にこの考えが浸透しているとはまだまだ言えない状況なのです。しかし過労死が問題化している現在、従業員の健康を守ることは世間的にも重要視されている事柄の一つです。従業員を健康に保つことはそのまま企業の業績向上にも繋がります。健診の推奨、そして受診勧奨を行うことは今後の利益になりうるのです。